苦役列車初日(舞台挨拶付き)に行ってきた!

映画「苦役列車」(舞台挨拶レポメイン!?) 2012年07月14日(土)丸の内TOEI 2回目舞台挨拶付き

とうとう封切り!今まで舞台挨拶付き完成披露試写会、Twitter試写会と2回すでに見ていますが、やはり初日は別の雰囲気がありますね。この劇場、実は初めて足を踏み入れましたが、なかなか雰囲気のある映画館ですね。

舞台挨拶付きの回は私が観た2回目とその前の回がありました。前日に飲み会が決まっていたので絶対に起きられないと踏んで正解。のんびりと有楽町へ向かうことに。その前に秋葉原へ行ってSHUREのイヤホンを衝動買いしてしまったりと回り道しましたが、さくっとご飯食べて劇場へ。

1回目にメディア取材が入っていたんですけど、2回目も後ろにカメラが入っていました。最前列は普通に客を入れていましたね。ちなみに私は上手の最前列。いや〜なかなかにおいしい席だった。というのも、上手から監督、あつこちゃん、森山くん、高良くん、マキタさんって並び。山下監督が話している時にはあつこちゃんちゃんと監督の顔を見ているから、そのたびに私の方を向いてくれていて(爆)シンクロときめいちゃいました。

ニコ生でも放送したのであつこちゃんのファッションチェックは省略。ブルーのワンピースの紐がとっても気になったらしい(苦笑)夏らしいお洋服でした。なんか高良さんの顔が赤いなぁと思ったら、1回目の舞台挨拶の後に西村氏と監督と森山くん、高良くん(だけか?)で打ち上げがあったらしく、お酒で真っ赤になっていた模様です。あつこちゃんが途中でレロレロな喋りになった時に高良くんから「飲んでるんですか?」って突っ込まれていたけど、すかさず「一緒にしないでください〜?」と笑っていた。相変わらずのユラユラな感じ・・・このメリハリの違いが不思議ですね。

一人一人挨拶をしていった時に、あつこちゃんは「森山さんのすごさを堪能してください。」「森山さんはすごいです。」と話していて、本当にインスパイアされたんだなって思いました。高良くんは山下監督に「もう一回」とダメだしされるのが嬉しかったって、ちょっとMっぽい発言していたりして。高良くん、近くで見ると本当にホリが深くて格好いいですね。見ほれてしまいました。

森山さんもあつこちゃんのバランス感覚を褒めてくれてて、素とお芝居の境の部分もうまく演出で生かしてもらっていたんだなっていう感じがします。素で高円寺をフラフラしていたあつこちゃん、見て見たかったな。

あと、これはすごく気になった事。
舞台挨拶を観たいというのはわかるんだけど、静かに観てろやって。キャストが司会者から話をふられている時に私語で聞こえないような状況になってキャストから「君たちうるさくて聞こえない」って言われるの、悲しいよ。そこ、笑うところじゃないぜ。映画を観に来たもう一人の私がマジで切れそうだったわ。

さて、本編(長い導入・・・)
何度観ても、この映画、あのくっそ面白くない・・・というか、個人的に全く救いようのないと思っている原作をよく青春映画にしたなって思います(爆)

時代背景が1980年代で、衣装や髪型やセットの雰囲気などはまさに雰囲気ありありでしたけど、正二が飲んでいるジュース(細身のロング缶、それもプルトップがまだ取れていた仕様。NCAAとかびっくりするほどですよ)一つにしても、良く集めたなって感心しました。

今回は寛多よりも、正二や康子を中心に観てました。寛多の粗野な劣等感の塊のような性格とは反対に、白いスニーカーを履いて、ラグビーシャツを着ちゃうような、デートの時には紺ブレを着てくるような、育ちの良さを見せる正二。先入観を持たない彼は、何度もめんどくさく絡んで来る寛多には最後切れてしまうわけだけど、父親が性犯罪者だと打ち明けた夜も、お前は悪くないと言う人の良さ。それに寛多は甘えてしまうんだよね。高良くんのお芝居って、集中してみたことが無かったけど、この映画を観てからWOWOWのドラマとかもっとちゃんと観ておけば良かったと思ったなぁ。

あと康子ちゃんね。康子ちゃんとしての出番はそれほどないんだけど、インパクトありました。康子ちゃんが古本屋でバイトしている時に「ガープの世界」を読んでいるのを観ながら、外から寛多はじっと視姦していて(山下監督のTweetでは、ここで寛多は股間を触っているようです。)、それが最後の雨のシーンでの「康子ちゃんだってやりたいんだろ」に通じるのか!と、ガープの世界Wikiで調べて合点がいきました(→あ、勝手な解釈ね)私の中の康子ちゃんは処女ではないんですよねぇ。セカンドバージンかなぁって思っているので、部屋に上げてくれよと言われる事が二回あったけど、あのときの視線の泳がし方が好きですね。
しかし、前田さん、この映画では「動物ごっこのシーンが一番お気に入り」って解釈しようによったら凄いんですが(爆)どうも大意はなかったみたいで、純粋に滑稽なところが気に入った模様。その前のもろもろの過激な台詞はスルーしていたのかしら!?

私が一番好きなスナックでの高橋と寛多のシーンは今日もぐっと来たなぁ。寛多に対して「夢なんか持っていてもしょうがない」と高橋が言い放ち、それでも「書きたい」と言った10代の中卒の寛多の姿を見て、カラオケ客のマイクを奪い取って歌い上げる高橋の襟裳岬が、もう人生捨てきれないあがきみたいで、すごく共感できた。3年後の寛多は、まるで逆の立場になっていて、愕然とするんですけど。3年後の飲み屋の場面で寛多に絡む男二人組が、おそらく人足仕事をしている人たちで、デジャヴ感がありますね。

それと、康子ちゃんが自分の部屋で這いつくばって探していた本が、最後の方に古本屋で店主から渡される本なんですが、そこでのカットがちょっと切ないです。時系列で考えてみると、更に「あぁ・・・」って感じが増してきました。

森山くんの最後のシーン、ちょっと背中のシーン長くないか・・・もう気持ち3秒くらいカットしてもよくないか?と思ったんだけど、それも寛多の人生のまどろっこしさなんだろうか。

まだ観る予定なんですが、何回も観るとまた楽しみが増えそうですね。
映画館でぜひ観て欲しい映画です。