映画「DOCUMENTARY of AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」

映画「DOCUMENTARY of AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」2013年01月21日 プレミアム試写会 TOHOシネマズ六本木ヒルズ  

推しがいなくなって欲が無くなると当たるんでしょうか?(苦笑)当選はがきの到着日までに届いてなかったので諦めていましたが、なんと当たっていて、ギリギリ滑り込みでプレミアム試写会を観る事ができました。

メンバーの挨拶より、この日はとにかく映画を観たかったので、引き替えたチケットがN-12とかマスコミ席の前の列という本当に最上段に近いところであっても平気でした。このシアターは大きいからむしろ引きの方が観やすいと思っていたし。

そうしたらなんと、上映前に妙な雰囲気を感じて振り返るとそこに恰幅が良すぎる生活習慣病に気をつけてと言いたくなる秋元康Pが。そしてその列にはプロインタビュアー(と情熱大陸では紹介されていた)吉田豪さん、隣のブロックには真夏のSGのMVの監督をされた樋口監督、今度のSo longのMV監督(らしい?)大林監督とそうそうたるマスコミ関係者席に近かったのでした。

このDoAは3作目。2012年は前田敦子ちゃんが卒業したし本当にAKB48時代の姿を観るのはこれが最後なので、自力でももちろん観に行くつもりでした。舞台挨拶でたかみなが語ったようにこの映画は「センターと第二章がテーマ」になっています。

センターはまさしくAKBのセンターなんだけど、第二章はAKBだけではない、それぞれの第二章というダブルミーニングがありました。2012年は卒業、辞退、移籍が多かった。それらに関わっている全ての人たち、関わっていない人たちもそれぞれの次の一歩を見つめてる、そんな作りでした。

「センター」は第一章のセンターでもあった前田敦子の話と、みんなが目指すセンター、次のセンターの話が後半の主流になります。次世代センターと言われる何人かがフィーチャーされています。まだ編集中とクレジットの入った部分は、おそらくAKB48的に(≒秋P的に)推したいところなのでしょうけど、最後の最後は今のままの編集で研究生の可能性の中にたかみなのナレーションが伝える「センターの重み」を感じさせる終わり方のままにして欲しいなと思いました。ここ「あっちゃん」の最後のたかみなの手紙に近いじんわりした温かさを感じるナレーションでした。

3月のさいたまスーパーアリーナの卒業発表から、心ないアンチ、アンチまでいかないけど面白く思わないヲタはなかなか期日が決まらないことをもって「卒業するする詐欺」だのいいように言ってましたよね(苦笑)この映画も前田敦子を前に出してあざとく作ろうと思えば作れたのだと思いますが、東京ドームの最終日の翌日に秋葉原の48シアターで卒業公演をしたその映像は一つも含まれていません。楽屋も、です。むしろ居なくなった「事実」を映していることに、私はAKB48は東京ドームの翌日からは1831m目に踏み出しているのであり、AKB48前田敦子だけではないという極めて当たり前の事を監督がきちんと語っているような気持ちを感じました。とはいえ、8月末までの8ヶ月間は1年の2/3なので、相応に敦子ちゃんは出ています(苦笑)敦子ちゃんファンからしたらSSA→東京ドーム→卒業公演→DoAでアイドルの敦子ちゃんをちゃんと見送れるような気がしますよ。心して観てください。

それと、1作目、2作目はあまりスタッフ側の映像を映して無かったような気がしたんですが(出ても秋Pくらい)、バックステージのえぐいところまで突っ込んだ2作目以上に、今回は処分の現場で運営とのやりとりをほんの少しだけいれてきていました。これは、いろんな批判に対する姿勢かしら、と。ともかく雑誌等で話題になった場面は盛り込まれてます。(一部CMで流れた部分は本編には出てきません。)該当するヲタには結構来る感じ。ただ、最後に光も見えるのでいろんな意味で見送れるかもしれません。

あまりネタばれしたくないのですが、一言だけ。卒業生で元NMB48の城ちゃんが出てきました。SSAでの公演後のあの赤ちゃんみたいな号泣シーンもありますが、今の城ちゃんが眩しくて泣けた。今も城ちゃんの笑顔は素敵で・・・そしてドームの裏からそっと見つめる目の先にあるものをキラキラ眺めている城ちゃん。本当に敦子ちゃんのファンでいてありがとう!という気持ちで一杯になりました。城ちゃんのコメントを見聞きしていると、敦子ちゃんにいて城ちゃんになかったものって何だろう?という気持ちになりました。

第二章は、城ちゃんのような卒業生、つまり宣伝でも出てますが、なっちゃんやよねちゃんの挨拶もあって、その挨拶を見ていてフレームに入ってくる人たちの姿が・・・後の場面につながるので、ちょっと編集にいやらしさ(意図的)なものを感じたことは事実です。ちょっとインプリンティングされているような気持ちになりました。

これは敦子ちゃんファンだからという事ももちろんあるけど、それを引いたとしても、映画に出てくる東京ドームの最終日の映像を観たら「メンバーは敦子ちゃんを通してみんなフラッシュバックしているんじゃないか?」という思いに駆られるのではないかと思うんですよ。「桜のはなびら」を歌っている時のみんなの眼差しを観ていて、当事者なのに敦子ちゃんの映像を通してAKB48が東京ドームまで来たんだということをこの人達は実感しているんじゃないか?と。それが第一章のセンターの最後の意義だったんじゃないかと思いました。「私が道を作るからね」という言葉をぜひ聞き逃さないでください。

これは絶対見逃さない方がいい!という一回しか観ない方用に(笑)かつを的ツボをいくつか紹介します。

1 麻里子様のインタビューの前半。東京ドーム公演前のもの。麻里子様のTweetの内容を思い出してから観ると「あぁ」とあのときの苦悩がよくわかります。
2 ともちんが第二章についてのコメントを求められた時の「てへ」っていうちょっと珍しいリアクション。私的に板野△でした。
3 まゆゆとUZAのエピソード。まゆゆヲタはこの映画観たら(あるとしたら総選挙)今年死ぬ気で頑張りそうな予感・・・。奮起するに十分なエピソードもあるし、私、ちょっとまゆゆの見方変わったな。
4 ちなみにたかみなが「腐ってる」とマイクぶん投げるマイクパフォーマンス(→違う)じゃなくて、怒鳴っている場面はCM用にインパクトのあるところを抜いてますので、前後をみれば納得するはず。まるで東スポのキャプションのような使われ方してますね。
5 あれ、あの人は何で?という方もいます・・・。扱われ方がまるで「無かったことのように」なっているのでかえってイレギュラーさが目立つという。
6 指原が出てくる時のキャプション。一人だけアンダーラインは何故(汗)
7 しのぶさんとジョーちゃんの場面、しのぶさんが敦子ちゃんのドレスの介添えしてるところ、ドレスにまつわるエピソードなども知ってるものもあるけど映像でみるとまた違う。
8 移籍組のインタビューでの力強さ。そしてぎぐぢのコメントのごもっともなところ。アンタは強い!
9 あとはどのコメントも効いていて、にゃんにゃん天才だと思った。凄いタイミングで、いい話をポロリと出す天才。敦子ちゃんに関するエピソードもお聞き逃しなく。
10 去ってしまった人の姿が胸にぐっと来すぎて・・・。

こんなところでしょうか。まとめサイトにネタばれ相当しているので、ちょっとネタばれ多くなってしまったかもですが、卒業したから・・・と敬遠しようと思っている敦子ちゃんファンは絶対観てください。

ということで、公開が楽しみです。どんな風に最後が変わっているだろう。公開されたらプレミアム試写会でのバージョンと見比べてみますね。