映画「スティーヴとロブのグルメトリップ」110

2014.6.6 WOWOWにて

コメディ俳優がテレビの仕事でひたすらホテルを巡り、美味しいものを食べ…というロードムービー

いちいち小芝居をかましながら似てない物真似を展開してるんだけど残念ながら面白さがうまく理解できなかった。でも、やたらとしつこく物真似してたのが滑稽だった。(アドリブ全開だったようですけど…)

ガイドブックがわりに、グルメリポートのように、フィッシュ&チップスじゃないちゃんとした料理を観てたらお腹空いた23時でした。

でも、やっぱり家庭で味わう妻のご飯が最高!というのは、言い得て妙ですね(少なくとも私はそのタイプ)
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映画「ほとりの朔子」

黄金町ジャック&ベティにて

たまたま上映後にスイスから帰国したばかりの監督の挨拶付き回だったので、お得感がありました。
それによれば、そもそも二階堂ふみありきの映画だったそうです。人間を撮るのに適したサイズは「4対3」とかスクリーンのサイズや、その台詞の特徴(相槌が非常に多い、とか)は監督の好みのようです。質問した方が細かいところまで良く観ていてマメな知識まで得ることができました。正直私は観ててサイズまでこだわって無かった(^^;;

夏、朔子は勉強のため血の繋がらないオバの家に、これまた独身の持てそうなインテリのオバと共にやってきた。そこにやってくるオバの幼馴染、幼馴染の親戚で福島から疎開してきた少年、幼馴染の大学生の娘、不倫関係にあるオバの彼…とやたらと厚かましい近所の人達。

朔子は勉強に身が入らず、そんな人達と18歳の夏休みを過ごしていた。ちょっと気になる少年との逃避行未遂や、オバの艶っぽい話とか、いろいろ揺れながらもみんな現実の生活に戻っていく様を朔子の目線で描いていました。

プロデューサーの方の主張なのか、福島の原発反対運動についてもちょいちょい出してきてました。でもなんだろ、台詞も含めて唐突すぎて、意味が理解出来なかったですね。

画面の中に二人が入って会話をするシーンが殆どといっても過言ではなく、相槌がやたらと入る台詞回し。宝塚でいえば、バウ公演の正塚先生の芝居を映画でやっちゃったという感じが一番近いかな。監督は「人の会話は意味のない言葉が多く含まれているから」あえてそのようにしたみたいだけど、背景の情報量が少ない舞台と、映像による情報量で「表現できてしまう」映画とでは、同じような表現方法でもうっとおしく感じてしまうのではないかと思ってしまいました。実際「黙っててもいいだろ」って感じる場面ありましたもんね。

しかし、二階堂ふみちゃんの水着と、ポスターにもなっているほとりの美しさは特筆すべき点ですね。あれは見応えありました。


written by iHatenaSync

「Kinky Boots」

「Kinky Boots」2013年7月27日(土)14:00〜

トニー賞を「Matilda」と争った「Kinky Boots」。サイトではすでにはるか先の予定までSold Outで諦めかけていたところを、一縷の望みを賭けてJFK空港から劇場に直行した。劇場の窓口には誇らしげな「Sold Out」の張り紙があったものの、外に並んでいる人がいたから並んでみた。10時30分くらいになって係員の方が説明をするのだがあまりに早くて全く聞き取れない。仕方ないので地元の方が質問をし終わった後で、係員を捕まえて質問したのだが、お気の毒な顔をされてしまうくらいのお粗末な英語(笑)ただラッシュチケットは出ない、今並んでいるのは全部立ち見になる、2時間前からロットリーチケットが出るということがわかったので、とりあえずホテルに荷物を置きに帰った。

ロットリーチケットは抽選で当日券を出すというもの。この日は20枚でて二階の両サイドのバルコニー席(だけど見切れない良席!)を37ドルだかで出してて、当たった人が羨ましかった〜。私は外れたのだけどどうしても諦めきれず、キャンセレイションチケット(要はキャンセル待ち)の列に並んで、ちょっと値段は張ったけど購入。でも入ってみたらセンターブロックの前から4列目というものすごく観やすい席だった!(OMG!)

さて、長い前置きの後の本編。もともと日本のBSでトニー賞の授賞式を放送していた時気になっていたのだけど、元は映画ということで…いつものように映画を観る時間はなくやってきてしまった。ただ、曲がシンディ・ローパーということでこれは面白そうだ!とすごく楽しみにしていた。

話は、
父親の突然の死により、倒産寸前の靴工場を相続した優柔不断な青年チャーリー。工場の起死回生に頭を悩ませる彼は、襲われていると勘違いして助けようとしたドラッグクイーンのローラからインスピレーションを得て、ドラッグクイーン用のセクシーなブーツを新商品として開発しようと思いつくが…というもの。ストーリーがわかり易かった。(とはいえ、どっかんどっかん笑っているところのニュアンスが全くわからなくて本当に残念過ぎた。)

優柔不断なチャーリーには上昇志向で外面ばかり気にする婚約者がいて、彼女との生活も大切にしたいけど、跡を継いだ靴工場の社員を路頭に迷わせるわけにはいかない。
ドラッグクィーンのローラは、チャーリーとセクシーなブーツを作るために力を尽くすものの、チャーリーの工場で長年働く職人から反発を食らう。
彼女とも別れ、周りの協力者たちとも衝突し、ついにローラとも衝突してしまうチャーリーを救ったのは彼の熱意で、そんなチャーリーを観ていた社員たち。起死回生のファッションショーで、協力を得られないと思っていたチャーリーにハプニングが起きる!

チャーリーが大人の男性に成長していき、周りの社員たちとの関係性に成長が観られるし、チャーリーの「真心」を理解する女性と最後は結ばれるというハッピーエンドが観ていて爽快だった。チャーリーに一番反発していたドンとの絡みは涙が出てきた。単にケレン味ばかりが目立ちそうなドラッグクィーンの場面は、本当にスタイルが良くて綺麗な人が多くニューハーフなのか単にドラッグクィーンなのか良くわからないくらいだった。ダンスのシーンのダイナミックさ、観ててアゲアゲな気分になる、まさにドラッグな気分である。そう考えると、喜怒哀楽、涙も笑いもありの、全方向開放型のミュージカルで、良くできているなぁと思った。さり気なくゲイ文化も盛り込んでしまっているもんね。

そしてやはりこの公演はシンディ・ローパーが作曲しているので、特筆すべきは歌なんだけど、スローな曲もいいのだが、シンディらしさというか、アッパーな曲のノリの良さがなんとも言えないくらい最高なのだ。思わず踊りたくなるくらいでCD買っちゃった(笑)特にドラッグクィーンたちがガンガン踊りまくるナンバーの部分に力入れただろ!?って思うくらい、ノリが良かった。(正直、ローラ役のBilly Porterは思ったほど歌が得意そうに聴こえなかったんだけど、調子悪い時の聴かせ方がうまいなって思った。)男性の中ではドンの役の方がうまかったのと、チャーリーの事を好きになる社員のローレンの方が「上手い!」って思った。(いうても、アンサンブルでも音を外すような人はいないですよ、そこがさすがブロードウェイ)

見ながらこれ、日本でやるとしたら、チャーリーとか他のキャストはまぁ誰かができても、ローラ含めてドラッグクィーンの役は岡幸二郎が7人いないとダメじゃないか?って思った(笑)それもちょっといっちゃった系のね。正直、劇団四季ではやってほしくないなぁ、だって遊びココロなくなっちゃいそうなんだもん。あるいは宝塚の長身揃いの組でやるとか、それならありかもしれない!

決して大きな劇場ではないので、セットチェンジも大掛かりにできないが、いわゆるローラーコンベアーを廻り盆のように使って振り付けをするところの工夫や、多くのセットを使っていないけどちょっとした転で場面をあっという間に変えるところも唸ってしまった。

とにかく観られてよかった作品。できたらもう一回体調を万全にして観てみたい作品だった。

第22回 日本映画プロフェッショナル大賞

日本映画プロフェッショナル大賞 2013年06月15日(土)テアトル新宿
(注:アメブロと同じ内容です)

公式HPでは「健闘しながらも諸々の理由から過小評価された作品・スタッフ・出演者らにスポットを当てようと意図された、映画ファンのための特別イベントです――現役プロデューサー、脚本家、評論家、配給・宣伝・興行関係者たちがベスト10を選出!今回は、国内主要映画賞で既に受賞している作品以外の全作品が対象となっています。」と説明のあるこの映画祭で、今回前田敦子ちゃんが『苦役列車』で主演女優賞を受賞することに。そして急に敦子ちゃんも授賞式に参加ということになりました。このイベントでは映画3本をオールナイトで上映して、それらの映画をすべて見逃していたため、敦子ちゃんが授賞式に出なくても観に行くつもりでチケット購入済だったという…ラッキーでした。

21時30分ちょっと過ぎから開場。実は登壇者の方がロビー横から出入りしていて、早めに入っていた私はぼうっとしていたのですが、綺麗な女性が通るなぁ(→杉野さん、大谷直子さんの娘さん、司会の伊藤さん)とか、サイタマノラッパーの皆さんが本当に二時間前に入っていたり、井浦さんがロビーで委員長の大高さんと談笑していたり(新さんファンの女性がわ〜〜〜〜っと集まって写メ大会してた)って中で…21時10分頃に見覚えのある後ろ姿、というか上げた髪型…敦子ちゃんをフライングウォッチ(涙)うう、携帯いじってた自分を呪うわ。

授賞式は新人監督賞、新進プロデューサー賞、特別賞、主演女優賞、主演男優賞、監督賞、作品賞の順番で。新人監督賞には三宅監督の代理で村上淳さん、監督賞の故若松監督の代理で井浦新さんが登壇。お祝いの花束はそれぞれゆかりのある方々が登場していました。映画プロデューサーの奥山さんとか、銀座シネパトスの時には「インター・ミッション」の樋口監督とか。面白かったのは、作品賞の時にラッパーの方々が登壇して「(映画館の近所の)カラオケボックスで練習した」(談)という今回の受賞作や上映作をアレンジしたラップを披露で会場も大盛り上がり!あつこちゃんも拳振り上げて「YOーーーーーー!」ってな感じでノリノリの満面笑顔でしたよ(^^)盛り上がりにまぎれて?!ラッパー役のイックさんが敦子ちゃんに花束を渡していました(笑)。

式典では、新さんが映画に対するものすごく熱い思いを語っていましたね。新旧織り交ぜて観られる映画館が近くに欲しい。私はシネコンで観ることの方がやっぱり多いのだけど、ミニシアター系でももっと掘り下げてどんどん観られる環境になればいいなぁと思います。そんな中で、もちろん興行収益が高い映画に出て欲しい気もするけど、作品に惚れ込んで、監督に惚れ込んでという映画で、敦子ちゃんの演技を観てみたいです。そんな作品でまた日本映画プロフェッショナル大賞にノミネートされる女優さんになってほしいな。

さて、敦子ちゃんはですね、
このページが一番良くコメントを記載してます。
動画も出てるし、一々コメント起こす必要もないという(苦笑)百聞は一見にしかずですね。
動画1
動画2

登壇する時には、袖からではなく、映画館の後ろの扉から入ってきたので、足元がちょっと暗くておっかなびっくりでしたが、私がロビーで観たとおり、左肩がするっと出た黒のドレスワンピースで、大きめのピアス、黒いヒール、髪の毛もアップにしててしっとりした雰囲気がありましたよ〜。ま、写真を見れば一目瞭然ですけど(TOKYO POP LINEがかなり良かった)足が細くて細くてびっくりしたし、鎖骨の、デコルテが最高ですよ、奥さん!!

コメントの中で印象的だったのは、山下監督との現場のリズム感や「いろんな事を吸収して求められるものはどんどんやって行きたい立ち位置」である自覚が伝わってくるスピーチでした。そして「こういうふうになりたい頑張りますと言ったのは『苦役列車』の打ち上げのときだったので忘れないですね」と言っていたのは、苦役列車の関係で雑誌で山下監督が「あんなことを言うとは思わなかった」と驚いていたことだったし、その芯があるから、例え演技の仕事以外で無駄に騒がれてもブレることはないなと思ったかつをでした。

それにしても顔は小さいし、スタイルいいし、本当にオペラグラスから目が離せなくて、眼福なひとときでした。退場の際にすごくフラッシュを浴びていてそんな至近距離じゃ眼がおかしくなっちゃうよ〜と思っていた時に、ちょうど記者からAKB48の札幌ドームコンサートに出演することを聞かれていたんだと、ニュースで知りました。あれ、マジ危なかったよ。

もう一つ、3本「おだやかな日常」「PlayBack」「SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」の他に、「おだやかな日常」の後にMUSIC ON! TV シーズン・グリーティングIDシリーズを特別上映「秋の日のタマ子」「冬の日のタマ子」「春の日のタマ子」(※2タイプあり)(いずれも山下敦弘監督/前田敦子主演/星野源音楽)が流れるのでそちらもしっかり見て来ました。CMをスクリーンで上映する贅沢。あれスクリーンで観ると不思議…色合いがフィルムっぽくて、長編で「秋冬」を撮ったのだから「春夏秋冬そして春」、みたいに一年通した長編で観てみたくなる。ショートストーリーでした。

この授賞式も甲府からかけつけて、明日(つまり翌日)まで撮影があると話していたので夏編も長いものを期待できるんだけど、どうせなら1年間通してのタマ子とお父さんの親子関係、モラトリアムから脱出できるのか!?を見届けたいな。『春の日のタマ子』の放送まだ?バージョンは、今撮影されている『もらとりあむタマ子』の伏線になりそうな感じが出てて、太巻き頬張るのより小道具でクスッと笑えるいい食べっぷり。あ、そばに置いてある小道具にも注目。たべ敦最高です。あと髪型、タマ子が地元に馴染んでる証拠とも言えるような絶妙さがありました。妄想ですけど「え、これ…違うじゃん!?」って動揺するタマ子が想像できる…そんな髪型でした。

次の映画やドラマはどんなものになるんだろう、そしてNYで撮影したMVは?のんびり待ちながら私も映画をたくさん観ようと思った夜明け後でした(笑)

クロユリ団地(ネタバレあり注意)

クロユリ団地』(まだ絶賛上映中なので、途中経過的にネタバレあり)
 2013年5月18日(土)@新宿ピカデリー(舞台挨拶付き)
 2013年5月24日(土)@横浜ブルク13

 背中にじっとり汗をかくホラー映画。Jホラーの第一人者の中田秀夫監督。主演は前田敦子成宮寛貴

 介護士を目指す明日香はクロユリ団地に引っ越してくるが、隣の篠崎の部屋から聞こえる不思議な現象に悩まされる。また団地の砂場で出会ったミノル少年が篠崎と一緒に住んでいるというのも気になる。老々介護の果てに亡くなる老人の話を聞いてから隣の部屋が気になった明日香は篠崎の部屋に足を踏み入れるが壁に爪を立てて絶命している篠崎の姿に衝撃を受ける。その後から次々に奇妙な現象が起きていくのだが…。
 
 私には明日香(前田)の設定が日航機墜落事故御巣鷹山)で奇跡的に生存した12歳の女の子と重なった。確かあの時生存者はわずか4人。そのうち12歳の少女は目の前で父、母、妹が絶命している。彼女はやがて看護師になったと報道された。苦しんでいる誰かを救う側になる…今回の映画の介護士という部分でモチーフにしたのではないかと思われた。

 「明日香に泣いた」「孤独を感じた」という感想が多い中で恐縮だけど、観終わって「明日香の孤独」というより「孤独」は結果であって、明日香が感じているのは、寧ろいつまでも現実を受け入れられない、割り切れず「罪を意識する、罪に意識し続ける」事のように思った。受け入れられないから、明日香は白昼夢と現実の間で止まった時の合間に落ちてしまう。実は冒頭3分位の所で明日香の現状は完全にバラされていたのだが、それを感じさせない絶妙な時空軸だった。背景の光の色も2回見てみると実にうまく使われいることがわかった。

 明日香を助ける清掃員の笹原(成宮)は過去の過ちで心に罪悪感を持っている青年。明日香と笹原は似ていると笹原の同僚の作業員はつぶやき、そのことがラストの鍵になるが、それとは別に笹原の最後の場面(特に台詞)を観ててもしかして彼はミノルの隠喩だったのかなと勝手に思ってしまった。
 
 指切りで始まってしまった崩壊、そして最後に指切りで始めてしまった自らの崩壊。後者の方は過去を受け入れた後の明日香であっただろうから、決心した後の笑顔が菩薩のようだった。それだけに部屋で最後の場面は「同じ事を繰り返してしまうのは嫌だ」という最後のSWITCHが入って鬼気迫るものがあった。
 
 しかし、ミノルをああいう描き方にする必要はあったのかな、とも思う。後半にエスカレートするミノルの部分がそれまでの精神世界と乖離してしまっていたような気がする。明日香は取り憑かれたというより、篠崎やミノルは単なるSWITCHであって、自ら崩壊していってしまったような気がしたから。1回めに観た時は前半が長いかと思ったが、2回めは後半のミノル絡みの部分が長く感じてしまった。(ホラー性をもたせるためなのかもしれないけど。でないと手塚理美さんの立場は…になる。)むしろホラーじゃなくて「ベティ・ブルー」にしても良かったんじゃないか?
 回数を見ると違った見方ができるだろう作品。特にホラーが初めての前田敦子ちゃんの演技は観ていて損はない。多用されるアップの時に過呼吸が出るたび、私もトラウマのように胸が苦しくなった。(これはAKB48ファンにしかわからないと思うけど)ホラーが苦手な人でも観られる作品である。

Switch Movie Fes.2013前田敦子セレクション『雨に唄えば』

Switch Movie Fes.2013前田敦子セレクション『雨に唄えば』@TOHOシネマズ六本木ヒルズ 2013年04月21日(日)

映画を観るのが大好きと公言し、一人で早稲田松竹にも足を運ぶ敦子ちゃん(前田敦子ちゃん)。雑誌「Switch」の映画企画で彼女がセレクトした『雨に唄えば』(1952年)を観に行って来ました。優先予約が当選して、B列という実質最前列。敦子ちゃんをガン見するには最高!でも映画を観るには超煽りという悶絶しそうな席でしたが、ともかくGO!

しかしなんとも朝から雨。タイトルどおり『雨に唄えば』になったのでした。もちろん敦子ちゃんもこれには

「ね、雨降って最高なんじゃないですか?帰りはみんなジーン・ケリーになっていただいて『トゥルルル〜〜♫』って。」

とスーパー上機嫌だった。まさか鼻歌が出るとは思わなくて大喜びしちゃいましたよ。

プレスもずら〜〜〜っと前に並んでいて、大根監督が文句つけてたシネマトゥデイの記者らしき人がパチパチパソコン打っていた(笑)まぁ3m圏内で動く敦子ちゃんを拝めるという状況にワクワクですわ!あ、そういえば敦子ちゃんファンらしき人が同じ列のドセンターで画用紙だかに何か書いてパフォーマンスしていたみたいで、入ってきた瞬間に気づいた敦子ちゃんは「あ!」って手を振ってました。(以下、はるきゃんがTweetしているICレコーダーは使ってませんがwメモの限り実況スタート)

まぁとにかく細い。12㎝くらいあるソールのサンダルを履いていたんだけど、ソールの幅くらいのふくらはぎに、きゅっと締まったウェスト。生で目の前で観ると心臓が止まりそうなくらいな細さで、自分の身体がおぞましくなるくらい。パールのバングルがでかく見えてしまった・・・。敦子ちゃん、素敵過ぎる。

WEBでトークショーの記事が結構出ているので、はしょられている部分を少し補充すると、映画を集中して観るようになったのは、卒業してからどんなものを観ていいかわからないでいた時に、周りの方々が「吸収したい!」って敦子ちゃんが思っている事を察してくれて、いろんなジャンルのものを勧めてくれたことがきっかけ。そこからどんどんはまって、渋谷や代官山で買いあさるのが楽しかったって話していました。

新橋文化劇場で『ゴッドファーザー』を観に行った時の衝撃を受けた話もそうだけど、学生さんが多い劇場(→これ、早稲田松竹のことね)も行ったりと、アクティブに名画座巡りをしている敦子ちゃん。いつかどこかで遭遇することがあると嬉しいなぁと思ったかつをでした。

「昨日は寝ちゃったんですが(照)」と言いながらも、最近はだんだん追いついてきて90年代の映画に取りかかってるらしく『アメリカン・ビューティー』に衝撃を受けたらしい。これ、私観てないから観てみなくちゃ!あとクロユリ団地絡みで質問を受けてたから、本当は怖いものは苦手なんだろうけど、宇宙人やゾンビが出てくるのも興味があると話していました。

一番感銘を受けたのは、司会の方が「これどうかな?と思う映画があったら?」というような質問の時に

「でも、あそこが面白かったと思った方が記憶に残るので(^o^)」

と作品のあら探しをしないでいい所を観る姿勢ね。それに、ちょっと数観るとウンチク語りたくなっても良さそうなのに、そういう鼻につくところがなくて、一緒に映画観に行きたい女の子No.1。私もやたらとツッコミ入れる癖は直そう(苦笑)

フォロワーさんとも話していたんだけど、ミュージカルが好きな人はミュージカルの世界に行ってしまうけど、敦子ちゃんの場合ミュージカル映画に「そういう映画を作る監督さんが居れば挙手したい」というほど興味があるというのはなかなか珍しいかも。この作品観ながら日本でリメイクしたらジーン・ケリー森山未來くらいしかできないような気がしてきたんだけど・・・。

「挑戦させてもらえれば何でもやりたい。まだ若いので青春もしたい。良く考えるとさわやか(な作品)に参加したことがないので、さわやかでアレ?っていう役もしたい。奇妙な作品に、エンターテインメントとして参加してみたい」
という力強いコメントを残し、頑張ります!とニッコリしていました。

雨に唄えば』を観たことが無い人が会場にかなりいたので、手がさっと上がった時に「わぁぁぁぁっ!」って満面の笑みが咲いたのが、本当に本当に癒やし・・・。
「さいっこうじゃないですか!!!映画館で一番観てみたい作品です。私が本当に好きな作品だし、ぜひ皆さんにも楽しんで帰っていただきたい」
というようなコメントで更に沸きました。仕事が重なってなかったら劇場で敦子ちゃんと一緒に鑑賞会できたのになぁ・・・すごく残念。

・・・で、ここから本編の『雨に唄えば』(爆)
言わずと知れた名作中の名作。映画を観て無くても「Singin' in the Rain」は一度は聴いた事があるはず。ジーン・ケリーデビー・レイノルズドナルド・オコナー(オコーナーとどっちが正しいんだ?)の三人のシーンは印象に深いですよね。

ミュージカルが苦手という人はいきなり歌い出すのが「え、何で?」と思うらしいのだけど、これもミュージカル映画だからもちろんそういう場面が満載です。でも、このちょっと長いか?と思うようなミュージカル場面が、ともかく「目眩く(余談:これでめくるめく、というのか!)」場面ばかりで、ミュージカルが大好きな私としてはもう「ブロードウェイに連れてって!」って感じになって仕方なかったです。

それにダンスというか特にタップダンス!歌えて、ここまで踊れてって層の厚さに感動しましたよ。タップダンスを観ていると途中から「42nd Street」を思い出してしまった。敦子ちゃんも「ガッツリ踊っている」ドナルド・オコナーが素敵って話していたけど、彼の身体能力ハンパないです。本当にスゲェェ・・・という言葉しか出てこない大画面の迫力でした。

サイレント映画からトーキーに移る時の業界裏話なんで、スタント上がりで今は大女優・リナとのコンビが大当たりしている俳優のドンが、駆け出しの女優(ショーガール)のキャシーと出会い、恋仲になるも、ドンが出演する映画のために、悪声のリナの声の代役をすることになるのだが・・・という物語。

ドンとキャシーの出会いは最悪だったのだけど、実はドンの映画をほとんど観ててそれを言えずに逆にけなしてしまうキャシーはすごくキュートだし、そんなキャシーの本当の気持ちを知ったドンは素直に惹かれていくという図式が、シンプルで、素直に胸に来る。だから長いミュージカルシーンの最後に、クレジットも出ない映画の試写会で、我が儘でキャシーをずっと自分の裏方にさせようとするリナのために、カーテンの奥で「雨に唄えば」を唄っているキャシーが、最後の最後にドンに引き寄せられる瞬間は、キャシー同様涙がつーーーーーっと流れていました。

でも我が儘のリナも、心底意地悪な人ではなくて、ドンが好きだから我が儘になってしまうところも実は可愛いんです。昔の映画の良さというか、誰も心底悪人の出てこない、多幸感が溢れる作品なんですよね。さすがハリウッド、物語の終わりは「ハッピーエンドでなくちゃ!」なんですね。

ミュージカルシーンで、二人で布きれ持って踊っている(苦笑)場面、曲がなんだか「WSS」の体育館シーンでのトニーとマリアの幻想シーンに似ているなぁ・・・と思ったんだけど、WSSの方が後だったので勘違いだったのかも(それとも、WSSの方が似ていたのか?)それとこの作品をリスペクトしてパロディとかもあるみたいですね。今度はそっちも観てみたいです。

セレクトの敦子ちゃん本人が自身の「神映画」と評し「映画館で一番観たい作品、本当に好きな作品」という『雨に唄えば』敦子ちゃんが「この映画好き!」という好きな気持ちの魔法をかけて、61年前に作られた圧倒的な多幸感が化学反応し、幸せな時間の共有が出来た素敵なイベントでした。またこういった映画イベントで、新しい映画に出会いたいな。

映画「DOCUMENTARY of AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」

映画「DOCUMENTARY of AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」2013年01月21日 プレミアム試写会 TOHOシネマズ六本木ヒルズ  

推しがいなくなって欲が無くなると当たるんでしょうか?(苦笑)当選はがきの到着日までに届いてなかったので諦めていましたが、なんと当たっていて、ギリギリ滑り込みでプレミアム試写会を観る事ができました。

メンバーの挨拶より、この日はとにかく映画を観たかったので、引き替えたチケットがN-12とかマスコミ席の前の列という本当に最上段に近いところであっても平気でした。このシアターは大きいからむしろ引きの方が観やすいと思っていたし。

そうしたらなんと、上映前に妙な雰囲気を感じて振り返るとそこに恰幅が良すぎる生活習慣病に気をつけてと言いたくなる秋元康Pが。そしてその列にはプロインタビュアー(と情熱大陸では紹介されていた)吉田豪さん、隣のブロックには真夏のSGのMVの監督をされた樋口監督、今度のSo longのMV監督(らしい?)大林監督とそうそうたるマスコミ関係者席に近かったのでした。

このDoAは3作目。2012年は前田敦子ちゃんが卒業したし本当にAKB48時代の姿を観るのはこれが最後なので、自力でももちろん観に行くつもりでした。舞台挨拶でたかみなが語ったようにこの映画は「センターと第二章がテーマ」になっています。

センターはまさしくAKBのセンターなんだけど、第二章はAKBだけではない、それぞれの第二章というダブルミーニングがありました。2012年は卒業、辞退、移籍が多かった。それらに関わっている全ての人たち、関わっていない人たちもそれぞれの次の一歩を見つめてる、そんな作りでした。

「センター」は第一章のセンターでもあった前田敦子の話と、みんなが目指すセンター、次のセンターの話が後半の主流になります。次世代センターと言われる何人かがフィーチャーされています。まだ編集中とクレジットの入った部分は、おそらくAKB48的に(≒秋P的に)推したいところなのでしょうけど、最後の最後は今のままの編集で研究生の可能性の中にたかみなのナレーションが伝える「センターの重み」を感じさせる終わり方のままにして欲しいなと思いました。ここ「あっちゃん」の最後のたかみなの手紙に近いじんわりした温かさを感じるナレーションでした。

3月のさいたまスーパーアリーナの卒業発表から、心ないアンチ、アンチまでいかないけど面白く思わないヲタはなかなか期日が決まらないことをもって「卒業するする詐欺」だのいいように言ってましたよね(苦笑)この映画も前田敦子を前に出してあざとく作ろうと思えば作れたのだと思いますが、東京ドームの最終日の翌日に秋葉原の48シアターで卒業公演をしたその映像は一つも含まれていません。楽屋も、です。むしろ居なくなった「事実」を映していることに、私はAKB48は東京ドームの翌日からは1831m目に踏み出しているのであり、AKB48前田敦子だけではないという極めて当たり前の事を監督がきちんと語っているような気持ちを感じました。とはいえ、8月末までの8ヶ月間は1年の2/3なので、相応に敦子ちゃんは出ています(苦笑)敦子ちゃんファンからしたらSSA→東京ドーム→卒業公演→DoAでアイドルの敦子ちゃんをちゃんと見送れるような気がしますよ。心して観てください。

それと、1作目、2作目はあまりスタッフ側の映像を映して無かったような気がしたんですが(出ても秋Pくらい)、バックステージのえぐいところまで突っ込んだ2作目以上に、今回は処分の現場で運営とのやりとりをほんの少しだけいれてきていました。これは、いろんな批判に対する姿勢かしら、と。ともかく雑誌等で話題になった場面は盛り込まれてます。(一部CMで流れた部分は本編には出てきません。)該当するヲタには結構来る感じ。ただ、最後に光も見えるのでいろんな意味で見送れるかもしれません。

あまりネタばれしたくないのですが、一言だけ。卒業生で元NMB48の城ちゃんが出てきました。SSAでの公演後のあの赤ちゃんみたいな号泣シーンもありますが、今の城ちゃんが眩しくて泣けた。今も城ちゃんの笑顔は素敵で・・・そしてドームの裏からそっと見つめる目の先にあるものをキラキラ眺めている城ちゃん。本当に敦子ちゃんのファンでいてありがとう!という気持ちで一杯になりました。城ちゃんのコメントを見聞きしていると、敦子ちゃんにいて城ちゃんになかったものって何だろう?という気持ちになりました。

第二章は、城ちゃんのような卒業生、つまり宣伝でも出てますが、なっちゃんやよねちゃんの挨拶もあって、その挨拶を見ていてフレームに入ってくる人たちの姿が・・・後の場面につながるので、ちょっと編集にいやらしさ(意図的)なものを感じたことは事実です。ちょっとインプリンティングされているような気持ちになりました。

これは敦子ちゃんファンだからという事ももちろんあるけど、それを引いたとしても、映画に出てくる東京ドームの最終日の映像を観たら「メンバーは敦子ちゃんを通してみんなフラッシュバックしているんじゃないか?」という思いに駆られるのではないかと思うんですよ。「桜のはなびら」を歌っている時のみんなの眼差しを観ていて、当事者なのに敦子ちゃんの映像を通してAKB48が東京ドームまで来たんだということをこの人達は実感しているんじゃないか?と。それが第一章のセンターの最後の意義だったんじゃないかと思いました。「私が道を作るからね」という言葉をぜひ聞き逃さないでください。

これは絶対見逃さない方がいい!という一回しか観ない方用に(笑)かつを的ツボをいくつか紹介します。

1 麻里子様のインタビューの前半。東京ドーム公演前のもの。麻里子様のTweetの内容を思い出してから観ると「あぁ」とあのときの苦悩がよくわかります。
2 ともちんが第二章についてのコメントを求められた時の「てへ」っていうちょっと珍しいリアクション。私的に板野△でした。
3 まゆゆとUZAのエピソード。まゆゆヲタはこの映画観たら(あるとしたら総選挙)今年死ぬ気で頑張りそうな予感・・・。奮起するに十分なエピソードもあるし、私、ちょっとまゆゆの見方変わったな。
4 ちなみにたかみなが「腐ってる」とマイクぶん投げるマイクパフォーマンス(→違う)じゃなくて、怒鳴っている場面はCM用にインパクトのあるところを抜いてますので、前後をみれば納得するはず。まるで東スポのキャプションのような使われ方してますね。
5 あれ、あの人は何で?という方もいます・・・。扱われ方がまるで「無かったことのように」なっているのでかえってイレギュラーさが目立つという。
6 指原が出てくる時のキャプション。一人だけアンダーラインは何故(汗)
7 しのぶさんとジョーちゃんの場面、しのぶさんが敦子ちゃんのドレスの介添えしてるところ、ドレスにまつわるエピソードなども知ってるものもあるけど映像でみるとまた違う。
8 移籍組のインタビューでの力強さ。そしてぎぐぢのコメントのごもっともなところ。アンタは強い!
9 あとはどのコメントも効いていて、にゃんにゃん天才だと思った。凄いタイミングで、いい話をポロリと出す天才。敦子ちゃんに関するエピソードもお聞き逃しなく。
10 去ってしまった人の姿が胸にぐっと来すぎて・・・。

こんなところでしょうか。まとめサイトにネタばれ相当しているので、ちょっとネタばれ多くなってしまったかもですが、卒業したから・・・と敬遠しようと思っている敦子ちゃんファンは絶対観てください。

ということで、公開が楽しみです。どんな風に最後が変わっているだろう。公開されたらプレミアム試写会でのバージョンと見比べてみますね。