映画「マリー・アントワネットに別れをつげて」

映画「マリー・アントワネットに別れをつげて」2013年01月06日 ル・シネマ

マリー・アントワネットに別れをつげて」これ東京国際映画祭で観られなくてもうじき終りそうだったから無理矢理つっこんだ(笑)この映画館の椅子はいい!心地よくて疲れを感じなかった。

あらすじを公式ページから転載すると、
”1789年7月14日、いつもと変わらぬ優雅な朝を迎えたはずのベルサイユが、1枚の紙に震える。バスティーユが陥落し、王妃とその寵愛を受けるポリニャック夫人の名前も載った286名のギロチンリストが発表されたのだ。「ずっとおそばに。」朗読係のシドニーは心酔する王妃への忠誠を誓うが、王妃からは「ポリニャック夫人の身代わりに。」という思いもよらぬ非情な命令を受ける。
踏みにじられた愛、身を引き裂く嫉妬、生命の危険──果たして、果たして、シドニーの最後の選択とは──?”

本編は、フランス革命バスティーユ監獄が落ちてからの3日間を描いてた。正直、観終わったあと「え⁈」という印象だった。え、ええ〜〜〜?っていう。あと3日間しか描いていないのに、歴史の背景があるにしてもすごく濃い話だなと思った。

朗読係のシドニーの王妃への心酔、王妃の気まぐれにも程がある態度(苦笑)に、ポリニャック侯爵夫人の熟睡中のサービスショット(ェ?)もあるのだけど、男女や王妃とポリニャックの行為の場面はなし!のフランス映画、結構珍しくない?ですか。

という余談はともかく、本編通して描かれるシドニーの心酔ぶりは、一種女子校で同級生に思いを募らせてしまって周りが見えなくなるものと近いとも言える。ただ、身分の差があってお呼びがないと近づけない超高嶺の花の王妃にそこまで思いを寄せるのは、彼女が孤児であることも影響があるのだろうか。

ポリニャック夫人の身代わりとなってベルサイユを出ていくことしか身分的にも選択できなかったし、好き・・・というより一方的に愛しててそこを逆手に取られて選べない少女。頭脳明晰なだけに自分の運命を冷静なくらいわかっているのに。そして、ポリニャック夫人の緑のドレスを着たシドニー。王妃がシドニーに対して無慈悲な別れのキスをして・・・というもどかしさが悲しかった。

身代わりになってからベルサイユを脱出する際の、検問でのやりとりに王妃からの願いを受けた少女の覚悟をみた。身代わりになることでシドニーは消えて「誰でもなく」なり、王妃と同じようにパリの露と消えてしまうのだ。ある意味、王妃と心中した気持ちになっていたのだろうか。

この映画、かなりの部分をベルサイユ宮殿でロケしたとか。めっちゃ豪華で目の保養になった。

公式ページ