映画「ダイアナ・ヴリーランド伝説のファッショニスタ」

映画「ダイアナ・ヴリーランド伝説のファッショニスタ」2013年01月06日
渋谷シネマライズ

プラダを着た悪魔のモデルとなったと噂される「ヴォーグ編集長アナ・ウィンター以前、20世紀ファッション界の発端は、いつも彼女だった。」のコピーどおり、ファッションを含めたスタイルを作り出してきたダイアナのドキュメンタリー。

「ハーパーズ・バザー」で長く編集者をし、その後ライバル誌のVOGUEに移籍。70歳でメトロポリタン美術館衣装研究所の顧問になるという超アグレッシブな生き方をした女性。映画「パリの恋人」に出てくるファッション雑誌編集長マギーも彼女をモデルにしたと言われているらしい。

本人が回想録(自伝?)を残すに当たってのインタビューを中心に、かつて彼女と仕事をした関係者や、子供、孫のインタビューで構成されていた。ダイアナの孫と結婚したリサ・モルディーノ・ヴリーランドが監督をしているという!

彼女は単なる纏うファッションというより、読者の潜在的な欲求をスタイル(生活や発想も含めた意味で)で提言していった、という印象だった。年齢、性別にこだわらず、刺激を求め、アグレッシブで感覚的で眩しいくらいだった。

彼女が雑誌を作る際に、モデルの欠点を隠すのではなく、それを生かしてアートにしてしたというのが前向きで力が溢れているし「隙なくお洒落して初めて女性は輝く」とかもう観ていて、責められている気持ちになりつつも、すごく反省したし、できたら人生十何年かやり直したい気分になった(苦笑)

多分ね、敦子ちゃんみたいなファッション好きな女の子が観たらキャーキャー言うだろうなって思うくらいファッションに対しての格好良さに溢れてた。そして生き方って年齢じゃないなって改めて思った作品だった。
日本の取材旅行が好きで「日本人はすごい、神は石油、ダイヤ、金(きん)を与えなかった」と言いながらもスタイルに魅了されていたのが興味深かった。

「いい人生は1つだけ、自ら望み、自ら創る」
刺激的な映画だった。

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