2012年秋 弾丸ミュージカルツアー in NY 2日目

2012年秋 弾丸ミュージカルツアー in NY 2日目 2012年12月1日

旅行先でも早起き、朝からしっかり食べる!と決めている私・・・なのですが。いよいよこの日から本格的な観劇開始。とりあえず早起きして、8時に出発。メトロポリタン美術館に行く前に近くのセントヨハネ大聖堂に行くことにした。100年以上かけてて未完成の教会らしいが、まるでサグラダファミリアか?

地下鉄に乗り、近くの駅で降りると景色が全然違う。アッパーマンハッタンは住宅街という感じ。そういえばセントラルパーク近くの住宅は地価がビバリーヒルズを抜いた!とか観光ガイドさんが話していた。閑静な住宅地で、隣には豊かな公園もあるし、良い街。ちなみに宇多田ヒカルが卒業したコロンビア大学が近くにあるらしい。

教会は観光スポットになっているらしく、大型バスが横付けして人が降りてくる。確かに大きい、大きい教会だった。入ると確かにでかい。ステンドグラスも両面と正面にびっしりでシャッター切った。ただ、かつをさんの琴線にはそれほど触れなかったなぁ・・・どうしてだろ。すごく綺麗だったんだけど。

ここで時間を食いすぎて、メトロポリタン美術館が危なくなってきたので急いでセントラルパーク方面へ。しかしお腹減ってきた・・・。歩けども歩けどもカフェが出てこない。ここで「公園をショートカットすれば美術館時間取れるだろ」とか色気を出したかったがお腹空いたので、延々とセントラルパークの側の5thAVE.を歩いていたんだけど、全然カフェが出てこない。ほぼ1時間空腹で歩き倒してクラクラしてきたのでマジソンAVE.に入ったら、なんだよ、カフェやらデリやらあるし(苦笑)

ってことで、ブランチになってしまったけど、朝食。
私、グルメではないけど「これ食べたい」って思ったものは妥協という名の方向転換をあまりしないので、どうしてもカフェでブレックファースト食べたかったのだよ。レストランって看板があったけど、朝食メニューも11時までやっているということで入った店はここ。

入ったら、どうやら地元の方がたくさんなのか、店員さんとお客さんがめっちゃ仲が良くて、雰囲気良かった。畳みかけられるように話しかけられて、「え、私初めてなんですけど・・・」って慌ててしまってメニューも良く見ずに「これ!」って頼んだら、フレンチトーストが出てきた(涙)普通の卵食べたかったんだけど・・・ま、ソーセージを選べたのだけは良かったけど。甘いのかな〜と思ったけどシロップで甘さを調整するみたいで、元々はそれほど甘くなかったので、助かった。

のんびり食べて「More Coffee」していたら約1時間。えっと、2時公演の「NEWSIES」を観ることになっていたので、店出てから42ndST.に出て劇場へ。どうやら30分前からしか並ぶ列ができないみたいなので、ぶらぶらと劇場の周りを歩き、歯ブラシを無くしていたので歯ブラシ買って待ちました。

いわゆる「小屋」みたいな劇場に初めて入ったのですが、ウィキによれば500席未満の劇場は「オフ ブロードウェイ」に分類されるみたいですね。NEWSIESの劇場はNEDERLANDER THEATRE。劇場に入ると間口の狭い印象とは違って、ちゃんと2階がエプロンになっていて、それでも小ぶりだからどこからでも見やすいような印象を持ちました。

私はそんな訳で、ミラクルセンター2列目という席で、座ったままだと人が前を通れないような状況なので、本当に前なんですよ。すぐオケボックス!興奮しました。舞台は鉄のパイプの組み立て家具みたいなっていうか、イメージだとIKEAのベッド、みたいなそんな感じ(どんな感じよ)その鉄のパイプを組んだセットを出演者が動かしながらセット転換するという斬新さ。

そう、日本の舞台だと裏方の方が見えちゃうような感じでセットを動かしたりしていることもままあるんだけど、このミュージカルも含めて演者が椅子動かしたり机動かしたりってのをあっという間にやってのけていて、きびきびさが新鮮でした。あと、これも映像ね!映像がセットになっていました。

それとNEWSIES。これはもともとディズニー映画が原作みたいですね。知りませんでした。そこのDVDの解説をちょこっと引用すると、「19世紀のニューヨークを舞台に、新聞の卸値を値上げした傲慢な新聞社のオーナーたちと、それに立ち向かう新聞少年“ニュージーズ”たちを実話をもとに描いた作品」だそうです・・・っていうかでした!
あの、英語がわからない私でも、十分ストーリーが追えただけでなく、弾けるようなダンスにワクワクし、二幕ではタップダンスに興奮し、少年の葛藤と戦いと愛が溢れてて恐るべしディズニー映画。

劇場でブロードウェイオリジナルキャストのCDが売っていたので買いましたが、そのキャストを観ると私が観た回のキャストとは違っていたので、当日にならないとプリンシパルがわからないような形になっているのかな?。まぁぽっと来た日本人の私にはオリジナルキャストでないと!なんてこだわりはないんですけどね。

ダンスは本当にアクロバティックで、二幕の時には人数が足りなくて女の子が男の子に扮装して出てくるんだけど、群舞の時にジャンプの高さとかキレで違いがもろに出てしまうほど・・・男の子の全力が出ているダンスでした。舞台では盛り上がるとキメのところで拍手でショーストップすることがありますが、この日も何度も何度もショーストップがあって、指揮者の方も大変そうだった。それくらい全力少年でしたね。日本で・・・劇団四季とか興味を示しそうだけど、正直劇団四季がやったオッサンに見えちゃうからやめて欲しいです。かといって宝塚がやったとしても、ここまでの振付はできないんじゃないかな・・・と。かつてWSSを宝塚で上演する時にオリジナルの振付でないとダメだということで、相当ハードな練習をしたみたいですけど・・・これはオリジナルそのままって難しいだろう?と思いますもん。

劇場を出る時、壁に日本語での解説?がイヤフォンで聴けるいわゆる「イヤフォンガイド」の日本語版がある・・・みたいなチラシが貼ってあって、かなり激しく凹んだよ(苦笑)でも、言葉はわからなくても物語の起伏があるから理解できるよ、これってすごいことだよね(3日目にそれを改めて知ることになるのだけど)

この公演がインターミッションを入れて3時間くらいあったので、終演が5時過ぎ。そこからリンカーンセンターシアターに移動。次は夜の8時から「War Horse」これは高畑みっちゃんのブログでNYの記事を読んだ時に舞台装置について激賛していたので、観てみようと思った作品です。この劇場ね、入口がわかりにくかった〜。

夕飯食べようと思ったのだけど、このリンカーンセンターの駅の周りにはデリみたいなものとかカフェが・・・見当たらず、仕方ないので劇場の中のカフェで(あるじゃんか!)コーヒーとサラダとパンを購入。まぁとんでもなくボリュームあるので、サラダは食べてパンは半分残しましたけどね。満腹と猛烈な時差ボケが来て・・・危ないのにちょっと小一時間くらい寝てしまったのだよ、トホホ。

さて、War Horse。これはいわば青山円形劇場のような円形の舞台を囲むように観る感じで、大きいセットはないです。人が棒を持って柵を作ったり、馬だって精密に動く馬の模型を人間3人で動かして、そのリアルなことったら!その馬に人がちゃんと乗って、馬上で芝居するんですよ!ライオンキング観たことないけど、CMで見る限りのあの様子と比較にならない緻密さです。馬だけでなくて水鳥とか空飛んでいる雀みたいなのとかまで。

話は第一次世界大戦の時に、ダメ父親に愛馬を売られてしまった息子が軍に志願して、戦場で活躍しながら生き延びていた愛馬に再び巡り会う・・・というざっくりいうとそういう話。でもその中に、戦術が変わってすでに馬にサーベルの時代は終わった・・・みたいな時代の流れと馬が不要になってきてしまった悲哀みたいなものもあって、非常に物語がわかりやすかったです。英語はわからないけど、物語がわかりやすかった。これ、NEWSIESに引き続き目から鱗だったんですよね。この作品は、正直時差ボケと戦っていましたけど、本当に観て良かった。そういう作品でした。日本では多分上演するの難しいと思うもんなぁ。

これはショーストップを求めるようなダンスシーンがあるものではないけど、スタンディングオベーションは凄かった。あ、スタンディングオベーションというと、日本の芝居やミュージカルみたいに、ず〜〜〜っと立ったままではなくて、すくっと立つけど俳優さんが話し出すタイミングでちゃんと座るっていうのが凄くスマートで良かったです。しつこく「立て、立て」って言わないしね(苦笑)素直に受け入れられました。

さて、次はまともにミュージカル観られる3日目です。